クロッカー山脈国立公園及びその周辺地域は、BBECIIで、ユネスコの人間と生物圏プログラム(Man and the Biosphere Programme: MAB)の生物圏保存地域(Biosphere Reserve)として登録するための作業を進めている地域です。ここを水源とする河川の保全を流域住民の参加・協力のもとに行っていく仕組みづくりの第一歩として、学校教育を通じて普及啓発し、住民の保全への参加を促す「川の環境教育(River Environmental Education Programme:REEP)」活動が本格的に始まりました。
BBECではクロッカー山脈公園とその周辺地域を、ユネスコの「Man and Biosphere Programme: MAB Programme」のもと、「クロッカー山脈生物圏保護区(Crocker Range Biosphere Reserve: CRBR)」として登録する作業を進めてきました。CUZが保護区内の住民との協働の取り組みであるのに対し、MABプログラムは、保護区周辺のより多くの住民と保護区の資源の保全と利用を模索する取り組みであると言えるでしょう。これら一連の活動は保護区管理を推進するためのパイロット事業として実施されており、今後サバ州の保全戦略一部として取りまとめられる予定です。
この度、MABの登録手続きを体系的に推進することを目指し、保護区内に居住する住民との協働管理を推進するCUZ(コアゾーン:核心地域)を担当する西村専門家に続き、公園外のバッファーゾーン(緩衝地域)管理を担当する井口専門家が着任しました。
協働保護区管理専門家の着任
(2011年2月22日)
西村勉(協働保護区管理)
2月7日に赴任しました短期専門家の西村勉と申します。クロッカー山脈公園内のウルセナガン・モンゴルバル村に設定される保護区内共同利用地(Community Use Zone/CUZ)において、住民と公園局による協働管理に向けた合意形成のプロセスを支援し、保護区管理におけるルールや住民と公園局の役割分担等を整理したうえで、CUZ管理計画としてとりまとめを行う予定です(任期は4月中旬まで)。
2010年10月31日、ウルセナガン・モンゴルバル村において、クロッカー山脈公園内の共同利用地CUZ(Community Use Zone)について村の住民とサバ州公園局が話し合いをもちました。両者の対話はこれまでも行われてきましたが、今回は、特にこれまで中心課題となってきた利用地(CUZ)の広さや利用方法等について具体的な協議をしました。その結果大まかな合意が得られ、協働による保護区管理を目指して大きな一歩を踏み出すことができました。
伝統的・生態学的知識に関するセミナーの実施:「Traditional Ecological Knowledge in Sabah: Results of an 18-month study」
BBEC II 事務局 (2010年10月1日)
2010年9月28日コタキナバル市内にて、シリーズで行ってきた伝統的・生態学的知識(TEK)に関する最終セミナーを行い、18ヶ月に及ぶ調査の成果が行政、NGO、先住民やコミュニティを含む関係者に共有されました。調査のテーマは、「生物・文化的多様性とその保全に関する関係者の学習基盤の整備」と、「先住民やコミュニティが自発的に管理を行ってきた地域(Indigenous Peoples' and Community Conserved Areas: ICCAs)」に関する調査」の2つに大別されます。これらのテーマに基づき、一連のワークショップ、セミナーやフィールドビジットを通して、関係者の間で伝統的・生態学的知識やそれを含む生物資源へのアクセスと利益配分(Access and benefits sharing: ABS)についての意見交換を重ね、また既存の政策のレビューを基に、サバにおけるICCAs保全のためのメカニズムが検討されてきました。
2009年10月21日から23日にかけてシンガポールで行われたASEAN地域生物多様性国際会議(the ASEAN Conference on Biodiversity)において、“the Joint effort by Malaysia and Japan towards the CBD’s 2010 Target in Sabah State”と題したサイドイベントを実施し、BBECの活動発表を行いました。
クロッカー山脈公園における長期的な研究推進のためのセミナー「Research Seminar on Long-Term Research in Crocker Range Park: Its Potentials, Opportunities and International Collaborations」
先住民やコミュニティが自発的に管理を行ってきた地域(Indigenous Peoples’ and Community Conserved Areas: ICCAs)に関するサバでの基準作り
2009年8月10日
BBEC2事務局
現在シリーズで行っている「生物・文化的多様性とその保全に関するワークショップ・セミナー」(The Biocultural Diversity and Conservation Learning Platform)の一環として、7月22日に行った「生物多様性情報管理と伝統的・生態学的知識(TEK)」ワークショップに引き続き、「先住民やコミュニティが自発的に管理を行ってきた地域(Indigenous Peoples' and Community Conserved Areas: ICCAs)」に関するサバ州での基準作りのためのワークショップを8月6日にコタキナバル市内で行いました。
生物多様性情報管理と伝統的・生態的知識(TEK)に関するワークショップを開催
2009年7月31日
BBEC2事務局
現在シリーズで行っている「生物文化的多様性とその保全に関するワークショップ・セミナー」(The Biocultural Diversity and Conservation Learning Platform)の一環として、「生物多様性情報管理と伝統的・生態的知識(TEK)」に関するワークショップを、7月22日にコタキナバルで行いました。
第三国研修実施にむけた研修参加国での現地調査(その2)(カンボジア&ラオス)
2009年7月24日
BBEC2事務局
BBECの支援の下で今年10月に行う第三国研修プログラム「Integrated Biodiversity and Ecosystem Management」に関して、研修参加国における生物多様性・生態系保全に関係する機関を訪問し、その国の現況や研修ニーズを把握することと同時に、研修プログラムへの応募勧奨を行うことを目的に、現地調査を行いました。
従来の政府機関主導による保護区管理に加えて、先住民やコミュニティが自発的に管理を行ってきた地域(Indigenous Peoples’ and Community Conserved Areas:ICCAs)における生物学的、生態学的及び文化的な価値の重要性が昨今では世界的に注目されており、これまでほとんど調査が行われていないサバ州内のICCAsそのものや、そこにおける伝統的・生態学的知識(Traditional Ecological Knowledge:TEK)に関しても、生物多様性保全の観点から、十分な理解が必要となっています。
マレーシアで最大規模のラムサール条約登録地がサバ州に誕生した。ラムサール条約登録は同州では初の快挙となる。現在、韓国チャンウォンにて開催中の第10回ラムサール条約締約国会議(10th Meeting of Conference of the Contracting Parties to the Ramsar Convention on Wetlands:COP10)において正式に登録された。