離任のごあいさつ
田儀 耕司(環境啓発コンポーネント)
2004年2月に着任して以来、二年間環境啓発コンポーネントの長期専門家を勤めて参りましたが、この度任期を終えてサバを離れることになりました。

 着任前、プロジェクトを知る人たちから、「あのコンポーネントは大変だよ」と聞かされましたが、二年経った今、PACはBBECの中でも順調に成果の上がっているコンポーネントのひとつになりました。科学技術室はBBEC後にも予算を出してPACを存続させることを明言していますし、各タスクフォースの継続も既に決まっています。また、将来環境教育政策を作成する方向で話が進んでおり、昨年9月に作成した活動計画の草案を最終化させる作業が残り一年間の大きな仕事になりそうです。アンカーとして1月24日に着任した高橋正弘専門家は地球環境戦略研究機関で環境教育の研究員をされていた方で、これまでのPACの活動を政策化していくにあたっては最適任の方です。きっと、BBECが終わるまでにサバ州環境教育・普及啓発政策策定のためのレールを敷いてくれることでしょう。

 この二年間、私はBBECで様々なことを学びました。PACの多くの仕事は人と接する仕事です。相手が何に興味を示しているのか、何を必要としているのかを把握することが仕事を円滑に進める上で重要です。そのため、活動の対象となっている人たちと直接話し合い、必要とされている活動を見つけ出していくことが必要でした。サバ・ジャーナリスト協会や教育局に接触し、話し合いを進めていく中で、タスクフォースの参加者自身に活動を考えてもらうことが最も効果的だと分かりました。

 また、環境教育の活動には、学校教育、普及啓発、環境教育・普及啓発に関わるスタッフの能力向上の三本の柱があることが分かってきました。学校教育と普及啓発は五つのタスクフォースでカバーされてきましたが、スタッフの能力向上については、野外学習の場を提供できる公園局、野生生物局、森林局、サバ財団等の協力が必要で、昨年、ようやく合同のレンジャー研修を1回行ったばかりです。学校の課外授業やNGOの集まりをもっと活発に行えるようにするためにも、PMC、HMCとの連携を一層強化していく必要があります。

行政が他の行政機関やNGO、さらには民間と連携し合いながら活動を行っていくというPACのこれまでの取組は、今後他の国や地域でも応用可能なモデルです。

BBEC終了まで残りわずか一年となりましたが、後任の高橋専門家やカウンターパートたちの頑張りに期待して、今後もプロジェクトの外から見守っていきたいと思います。

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