新チーフアドバイザー着任のご挨拶
2005/5/10
松永 龍児(チーフアドバイザー)

 マレーシアのサバ州は、生物多様性を誇る地域ですが、ご存じのように多くの森林が近年姿を消しています。そこで、日本政府はサバ州政府の諸機関(公園局、野生生物局、科学技術室等)やサバ大学等とともに、少しでも生物多様性を誇る自然を守るため、ボルネオ生物多様性・生態系保全プログラムを立ち上げて協力をしています。

 私は、草野リーダーの後を受け、チーフアドバイザーとして再びサバで協力活動に従事することになりました。青年海外協力隊員としてサバ州で活動した後、JICAに入団し、社会開発、旧建設省出向、無償資金協力、ケニア事務所、企画、協力隊事務局、医療、(財)日本国際協力システム(JICS)出向、環境省出向、地球環境部と様々な経験を積ませていただきました。

 25年前にサバ州の旧天然資源環境省に配属され、公園局や観光局で働いて以来、久しぶりの滞在ですが、多くの変化がありました。この25年間に、自然環境だけではなく、サバの人々の生活も大きく様変わりしました。道路が整備され車が走り周り、電化製品に溢れ、当時は村から出てきたばかりの若者が現在では局長として、州を引っ張っています。

 サバ州政府の考えでは、一部の保護区を残して原生林は生産林として生まれ変わる予定です。現在は、インドネシアのカリマンタン国境近くまで伐採が進んでいます。保護をどこまでするかこれはなかなか難しい課題です。サバ州政府が開発をして国民生活を豊かにしようとしている反面、また自然を守ろうと努力していることも忘れられてはいけないと思います。

 この州政府の意向にできるだけ沿えるような形で今後の2年間ボルネオの生物多様性を守るために再び活動の場を与えていただいたみなさまに感謝し、私のご挨拶としたいと思います。

上へ
閉じる

JICA