野生生物局副局長:ローレンシウス・アンブ氏
2004/03/01
坪内 俊憲

ローレンシウス・アンブ氏はサバ野生生物局設立準備に関わり、そのきっかけで新生野生生物局に配属され、マヘディ局長とともに15年野生生物保全管理をリードしてきた人物です。

1956年クロッカー山脈タンブナン渓谷生まれのドスン族出身。小学校5年までミッションスクールで勉強し、その後コタキナバルのサバカレッジに進みました。78年から中学校の先生、税関職員、マレーシア航空などの職を経験したあと、82年から4年間アメリカのイリノイ大学で動物学、野生生物管理学を学びました。その後、サバ州に戻り、民間コンサルタント会社で研究コンサルタントを務め、その時、88年野生生物局設立に関わりました。

そして、野生生物局職員になりフィールドオフィサーを経験したあと、91年から副局長としてマヘディ局長の右腕となって野生生物保全管理に勤めてきたサバ州の野生生物管理のベテランです。

ローレンシウス氏はフィールドとともに野生生物保護区の研究にも積極的に関わってきました。BBECの対象地域クランバ野生生物保護区はローレンシウス氏の研究対象フィールドです。氏はフィールドでの業務経験から、サバ州における野生生物は再生可能な資源として考えていかなければならない課題であると結論しています。

サバ州では住民の60%は農村部に住み、20%は政府の定めた貧困ライン以下の生活をしています。このような状況では野生生物保全行政において不可欠なことは野生生物が十分住民生活に寄与していかなくてはなりません。

ローレンシウス氏は現在サバ州は野生生物から得られる便益がなかなか地方の人々に届かないことをとてももどかしく感じています。そして、政府を説得することがとても難しく、もっとも困難な仕事といつも感じています。

現在も、野生生物局としてセガマ河下流域を野生生物保護区として設定するべく提案し、政府各機関、政治家など積極的に説得していますが、なかなか思うように進んでいません。提案した地域で非合法伐採が発覚したりしており、なんとか早急に法的な保全の網をかけ、野生西部保全を手段とした住民生活の向上、コミュニティを発展するべくマヘディ局長とタッグを組んで努力しております。

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