トゥンク・アブドゥル・ラーマン海洋公園のゴミ問題
高橋正弘(環境啓発)

 環境啓発コンポーネント(PAC)のジャーナリストタスクフォースのスタディーツアーを2006年7月15日にトゥンク・アブドゥル・ラーマン海洋公園で実施しました。

コタキナバルの沖に位置する島々は、トゥンク・アブドゥル・ラーマン海洋公園と呼ばれ、サバ公園局が管理しています。最も大きなガヤ島には原生林が残されており、その他の島も白い砂浜があったりやたくさんの海洋生物が生息したりしていて、観光客やダイバーたちを楽しませてくれます。しかしここ数年、トゥンク・アブドゥル・ラーマン海洋公園に漂着するゴミの量が増えてきて、環境問題のひとつとして顕在化するようになってきました。

今回のスタディーツアーは、主に新聞社から約20名のジャーナリストが集まり、公園長の案内で、マムティック島、マヌカン島、ガヤ島、サピ島の4島を巡り、それぞれの島でのゴミ漂着問題を実際に見学し、質疑応答や議論などを行いました。

ゴミ問題は生物多様性や生態系の保全の問題とは異なるものと思われるかもしれません。しかし今回見学した海洋公園は、漂着するゴミでしばしば海岸線が埋め尽くされ、丸一日かけて回収しても回収しきれない日があるとのことです。それを放置すると美しい自然環境ではなってしまうため、サバ公園局は膨大なコストをかけて回収・処分を行っています。海洋公園に漂着するゴミがどこから来ているのかは現在調査中とのことですが、関係者の多くはコタキナバルのゴミ処分場での管理が十分でないため、そこからゴミが大量に海洋に流出しているのではないか、また周辺の水上集落から流れ出るゴミも含まれているのではないか、と指摘しています。私たちの暮らしが自然環境の破壊とつながっていることを学ぶこのスタディーツアーに参加したジャーナリストは、学んだ内容を逐次各新聞の記事を作成します。ジャーナリストの環境に関する学びをこのように支援することで、サバ州民の環境意識の高まりにPACが寄与することを期待しています。


漂着したゴミを回収する作業の取材風景

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