100年後も持続的な自然環境データの収集をするために
三戸森 宏治(業務調整)

 

  先日、クロッカー山脈公園(Crocker Range Park)内に設置している永久調査区の調査に行ってまいりましたので、設置中の永久調査区の状況をご報告します。


グヌンアラブでの調査の模様

 おさらいですが、クロッカー山脈レンジ公園は、BBECのオフィスのあるサバ州コタキナバル市の南に位置し、面積が約1,400平方kmで、南北に約110Km、東西に最大で15Kmの幅があり、標高は低いところは200mから高いところでは2,76mまである、生物多様性の観点からも重要であり、また周辺の村落にとって重要な水源でもある場所です。
現在、新たな永久調査区設置(現在までに2箇所を設置しています。)のために活動をしている新井専門家、公園管理コンポーネントの臼井専門家と各場所を巡り、永久調査区の候補地の状況を調査しました。新たな調査区を設定のため、標高や降水量などの自然状況が今までに設定された調査区とは異なる5-6箇所の候補地を選出し、それぞれの状況を踏査しました。標高2000m近いグヌンアラブ地域では、割合細く、背丈もあまり高くない木が多く、森の中も湿気を多く含んでおり、樹木の表面にはコケが繁茂している雲霧林と呼ばれる生態系が見られます。やや標高の低い場所では手付かずの見上げるばかりの大きさの熱帯雨林が見られました。永久調査区では、50m×50mの広さの範囲を決め、その中の状況の変化を調査しますが、継続的に調査をするためにもアクセスが割合良く、地形も急な傾斜地や人による手の入った林道を避けるため、適切な候補地を見つけるには何度も調査を要します。


グヌンアラブに建設中のサブステーション

 今回の調査結果をサバ州公園局などと共有した上で、新たな永久調査区の場所を1箇所決定し、調査区の設定作業を11月末より実施する予定です。永久に調査をするために設置する場所のため、一旦設置した調査機器は100年以上利用可能ですので、継続的に調査が続けられることを節に願うところです。


マフアでの公園境界(赤いペンキが境界の印)

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