TV会議で進める国際理解

2004.8.6
GLMインスティチュート 細井なな

 

 
マレーシア側のプレゼン

国際協力NPOのジーエルエム・インスティチュート(GLMi)では、今年度、”YOUPLID”という名前の通年の開発教育の授業を東京学芸大学教育学部附属世田谷中学校(以下世田谷中)において実施しています。YOUPLIDとは、"You are the Planner for International Development"の頭文字から作った造語で、「今日から君も国際協力プランナー」というメッセージが込められています。


7月29日のボルネオ生物多様性・生態系保全プログラム(BBEC)を通じたサバ州SANZAC校中学生とのJICA-Net によるTV会議は、このYOUPLIDの夏休み特別企画として実施されました。

会議のテーマは、環境保護について自分が感じていることを伝えるというものでした。「学校に環境クラブを設立して、環境保護の活動を広めたい」という抱負や、「富士山を訪れた時、かつて富士山にゴミが多いため、世界遺産になれなかったと聞いた」、「テロ対策で街頭や駅からごみ箱が撤去されたことをきっかけに、ゴミの問題について考えるようになった」と、体験等、皆、溢れんばかりの想いを用意して当日に臨みました。

そしてベストを尽くしました。その結果みえた課題は、伝えたいことはいっぱいあるのに、そして、SANZAC校の生徒に聞きたいことはどんどん浮かんでくるのに、言葉が思うように出てこない、発音できない、聞き取れないということでした。しかしながら、このもどかしさを、この直接交流という体験を通じて痛感できたことが、次回への飛躍を決意したという点で、今回の大きな成果とも感じています。

会議終了後の生徒の感想からは、「英語はよくわからなかったけど心の中でコミュニケーションできたと思います。」「今回は英語で上手に言えないこともあったので、今度はガンバリタイと思う。」と、交流を発展させたいという意気込みが感じられました。

「今までにない体験でした。わずか1時間でこんなにも色んなことができるとは思わなかった。」という感想が示すように、TV会議では、画面から相手の声や表情のみならず、全体の雰囲気が感じ取られ、そして、直接対話という臨場感があるからこそ、生徒たちの積極性、言語能力も最大限に引き出され、感想が示すところの達成感を味わえるような会議が実現できたのでしょう。

11月には、再度TV会議の場において、いよいよ、YOUPLIDの目玉である、「自分たちで作った国際協力プロジェクトの発表」をさせていただく予定です。YOUPLIDは、開発全般を網羅する授業なので、SANZAC校からは自然保全に特化した取組みの成果を発表していただき、世田谷中は、環境分野も含むものの、開発分野全般の中から生徒が取組みたい分野を、開発プロジェクトとして策定したものを発表することが予想されます。これによって、BBECの目指すところの環境教育に直接的にではないにせよ、間接的にヒントとなったり、双方の生徒たちが、お互いに視野を広めていく効果が期待できると考えております。生徒たちが、どのようなプロジェクトを生み出し、そして、11月のTV会議でどのように話し合いが展開するか、大いに期待されます。

最後になりましたが、すばらしい体験の場を用意するために奔走して下さったJICAとBBECの関係者の皆様にこの場をお借りして、改めて御礼申し上げます。 

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