ショッピングセンターでの「世界水の日」展示会
2004.5.10
草野孝久
「世界水の日」のイベントが連邦政府の水資源省、サバ州の公共事業省、環境行動委員会(NGO)などの共催で、コタキナバル市でも開かれました。5月8日(土)と9日(日)は、市内一のショッピングセンターで、水の重要性を一般市民に伝えるための展示会が行われました。

この展示会のサバ側の事務局は、灌漑排水局と環境行動委員会。どちらもBBECプログラムのメンバーとして連携・協力している組織です。

 BBECもこの展示会にブースを設けて、クロッカー山脈公園の水源涵養森林としての重要性、セガマ河やキナバタンガン河の水と共に暮らす人々とともに自然を保全する活動を紹介しました。

 この展示は環境行動委員会のエンジェル事務局長と谷口調整員とでブースを手配し、展示そのものはBBECプログラムのサバ州側調整事務局を勤める科学技術室に一任しました。科学技術室は環境啓発コンポーネントの主務機関でもあり、すでにいくつもの展示会を実施してきているので、大丈夫だろうということで、日本人専門家は一切手伝いませんでした。

 さて、展示会前日の7日(金)、午後になっても展示する予定のポスターはまだ科学技術室の壁に貼ってあるし、配布する資料の準備もできてません。木タール室長は出張中。筆頭事務官のファティマ女史も不在。事務官補佐のリナ女史が室長から全権を委任されているが、どこにいるか分からないとのこと。彼女は、これまでも準備が悪く、しょっちゅう環境教育の専門家を苛立たせていました。さすがに心配になって私も口を出します。

 配付資料とポスターを事務員たちに準備させているところに、リナさんが大汗をかきながらもどってきました。いつもはおしゃれに気を遣い、頭のベールからスカーフ、バジュクロン(マレー・ドレス)のコーディネイトも美しい彼女も、さすがにその日は作業員風。会場の確認をしてきたところで、これから7時までかけて展示の準備をすると、ポスターや資料を持って、事務員たちをつれて戻っていきました。

 8日(土)の昼頃、会場を覗いてみると結構な人だかりです。このショッピンセンターは、コタキナバル一つまりサバ州一の大きくて近代的な場所と言うことになっていて、若者が多く集まるところです。週末には、地方からやってきた人たちも加わりごったがえします。

12のブースのなか、BBECは真ん中辺に一を占め、どこから持ってきたのかワニやカメ、水鳥など水に関係のある動物の剥製をちゃんと展示してます。子供も大人もこっちに関心を示します。資料もこれまでの出版物を全部展示し、BBECの外部向けレポート、ニュースレター、パンフ、JICAの水資源保全協力のパンフまで生物多様性国際会議であまった資料を全部持ってきてました。BBEやJICAそして州政府のロゴがないので何とかしなければと言いながら、リナさんは来訪者に説明し、私が見たことのない事務員たちにも手伝わせて、資料を渡し、来訪者記録に記帳してもらっています。一安心です。

 次の日曜日は、公共事業大臣が出席しての式典。1階フロアーの半分に100人分ほどのいすを並べての来賓スピーチと、水の絵コンクール受賞の小学生たちの表彰式が行われました。4階まで吹き抜けで、階上の手すりやエスカレータから多くの人が見ています。

 大臣の演説では、すべての州民に安全な水を届けるためには12億リンギット(約360億円)の予算が必要だということが強調されました。こんなに雨が降り洪水で悩まされるのに、各地で水不足が怒っています。上流の森が減っているために保水能力が衰えているのです。森の生物多様性が人間に与えてくれている恵みの一つ、大きな一つが水資源だということを多くの人に気づいてもらわなければなりません。

 その後、大臣がブースを視察して回り、BBECブースにもやってきました。リナさんはBBEC出版物にリボンをかけたものを、大臣へのプレゼントとしていつのまにか用意してました。大臣から「休日なのにご苦労様だねえ」と声をかけられ嬉しそうでした。

私としては、今回の出展を下のレベルのカウンターパートに任せておいてもちゃんとやってくれるということが確認できた嬉しいできごとでした。BBECの自然保全や水資源の重要性については、200人ほどが記帳し資料を持っていったので、少しでも一般市民に届けばよいと思います。


上へ
閉じる

JICA