セカマ河下流域野生生物保全区(申請中)でのエコツアー開発

2004/04/29
草野孝久

辺境の湿地帯の村でのホームスティげは、2月末のBBEC国際セミナー終了後のエクスカーションに参加されたお二人からの感想文を紹介しています。
 金森朝子さんと久世濃子さんのお二人がホームスティされたセガマ河下流域は、日本の技術協力の一環として、野生生物と地域住民(ティドン族:川の民)の共存を目指した保全地区とすることを目指して、保護区申請したところです。

サバ州内の保護区はこれまでいずれも居住不許可で管理運営してきましたが、州内の森林の半分が消え、残りも伐採やプランテーション農業に開発されているので、伝統的暮らしあるいは自然資源の利用と野生生物または生物多様性が共存する形での自然保全が必要になっているのです。
 BBECプログラム(日マ技術協力)の1つのプロジェクトは、このセガマ河下流域を、今後のサバ州での自然保全のモデルとして構築することを目標にしています。現在は坪内俊憲さん(長期派遣の専門家)を中心に、村人たちにホームスティ、エコツアーなどで生計の向上を図り、不法な伐採に手を貸さなくても、将来の生活が見えてきて、同時に自然を自ら守れるようになることを目指した活動を展開してます。そのほか、漁業や農業、工芸などの村落開発も視野に入れています。こうした実績をサバ州の政治家や高官たちに認めてもらい、保護区申請が閣議決裁されるのを目指します。
 この国際セミナー後のエクスカーションは、こうした私たちの取り組みをセミナー参加者に見てもらいたい、とともに村人たちにもエコツアーは彼らの生計向上に役立つことを理解してもらおうと企画されたものです。このエコツアーは地元の観光ライセンスを持つ業者にコンダクトとしてもらったものの、川べりの船着き場からの行程と活動は村人たちの主導で企画・実施されたものです。因に、このツアーは、コタキナバル市からの飛行機代も含めて一人当たり約4万円を支払っていただきました。交通費やツアー会社の取り分、ボートのガソリン代を除くと、村に落ちるお金はその半分以下です。それでも、村にとっては1戸1月分の収入に近いものです。こうした観光客が1月に20人も来てくれれば、村の経済はずっと豊かなものになります。子供たちを学校に送ることができるようになります。

 私たちのHPをご覧になって、エコツアーの案内を求めてこられる方々がおられますが、個々人の旅行への対応はできません。また、セガマ河下流域には野生生物局職員が同行しなければ旅行はできません。

 他方、以下のような私たちの最低限の原則に合意していただける方々は歓迎したく、私たちの活動計画に合えば、ご相談に応じます。

(1)サバ州の自然環境や辺境の村の生活を学習しようと言う企画であること

(2)自然保全や村落開発に何らかの貢献をしようと言う企画であること

(3)村人の生計に役立てるために普通の旅行よりは少々割高になる経費を支払う用意があること

(4)ある程度まとまった団体であること(8人以上20人以下)

(5)厳しい暑さやジャングルの自然環境、劣悪な衛生環境に耐えられること

(6)できれば、サバの若者の環境教育のために、何人かの地元の青年/学生を招待していただけること(経費は一人当たり、みなさんの半額ぐらいですみます)

(7)できれば1回限りではなく、毎年同様の活動を実施して行く計画があること

 なお、調査研究が目的の方々をお引き受けすることはできません。サバ州での調査研究は、分野がなんであれ、マレーシア連邦政府の許可がいります。調査研究許可を取るためには、サバ州内の機関に共同研究者を持つ必要があります。詳しくはHP内の関連記事をご覧下さい。なお、私どもは調査研究の仲介をすることはできませんので、ご了承下さい。

上へ
閉じる

JICA