クロッカーレンジ公園、ネイチャー・センターのオープニング迫る
2004/01/25
坂井 茂雄
公園管理コンポーネントでは、イノボンとマフアの2箇所でビジター・センターが開所しました。施設整備の第3弾として、クロッカーレンジ公園の公園事務所本部(ケニンガウ)近くに、ネイチャー・センターの建設を進めてきました。建設に関しては、これまでと同じく日本が建設資材を提供し、公園局(サバ側)が建設資金と施工管理を担当して行なわれました。本体工事は昨年中に完了し、現在、展示及びセンター周辺の整備が急ピッチで進んでいます。

2月6日(金)には、ケニンガウ郡役場とサバ公園局の共催により、約500名の参加者を動員する開所式が予定されています。

 

建設地は、1970年代後半より90年代中ごろまで、サバ州村落開発局が日本のNGOと共同で行なっていた農業プロジェクトの跡地です。この土地は、現在は州立公園(保護区)ですし、当時も森林保護区でしたが境界を明確にできてなかったため、この農業プロジェクトはそれを無視し約70ヘクタールの原生林が切り開かれ、野菜やコーヒー栽培などの展示農園が経営されていたそうです。従って、現在この地区は、原生林にポッカリ残された低木・草地帯となってしまいました。


ネイチャーセンターの周辺は、原生林、2次林や草地があり、また、シダ植物園などが整備されつつあります。また、この土地のすぐそばを、クロッカーレンジ公園を横断する形で、道路が走っています。現在この道路を拡張・舗装し、主要幹線道路にする計画があり、工事が始まりつつあります。工事が終了すれば交通量の大幅な増加が予想されるので、ネイチャー・センターへの来訪者が増えることは容易に想像出来ます。反面、この開発により、縦に細長い公園が分割される事にもなり、公園保全に取っては大きな痛手であり、難しい管理を強いられることになります。

ネイチャー・センターには、遠からぬ将来、地域及び州における環境教育や野外活動の中心に育って欲しいという期待を込めています。クロッカーレンジ公園の場合、隣にある世界自然遺産にも指定されているキナバル公園に比べ、集客力に乏しく、高い山もありません。州都コタ・キナバルに近いにも係らず存在感が薄い公園です。ただし、その弱点があるからこそ、単なる観光地ではなく「少年自然の家」のようなアトラクションを育て、環境教育と保全の中心地に成りうるのではないかと期待しています。

現在、2月6日に予定されている開所式にあわせ、地元ケニンガウ郡の中高生を招待した、2日間の環境教育パイロット・プログラムも計画されており、大々的にお披露目をする予定になっています

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