日本とサバ州の学校が環境教育で交流する
2004/01/15
大阪府私立羽衣学園高校 米田 謙三
1.サバでの高校生研修

JICAが行っている国際協力を利用させていただき、サバ州へ海外研修(高校生グループ)を連れて行きました。

 現地でもJICA BBECプログラムのスタッフの方にご協力いただき、マングローブの森に始まり、現地交流会がなんと、森の中というか、山の上。そこまで登山してから、その小屋でプレゼン。学習会と続きました。経験上、最も高い場所でのプレゼンでした。

現地発表は、トヨタ財団から援助を受けての水の浄化についてのプレゼン発表2件でした(1件は イスラム系で ベールつき制服でした)。羽衣学園は 里山問題について発表しました。

   

その後、ボルネオ版里山エコツアーをしていただきました。

 

昼食を一緒に食べて、プレゼント交換、記念写真と有意義な会でした。

 

次の日から、サンダカン訪問のオラウータン自然保護区、政府森林センターでのレクチュアー、ボートで川を下り テングザルも見つけました。

 本当に 充実した環境学習ツアーをすることができました。本当にいい経験をさせていただきました。

 国際協力で事前学習ができたのでより現地での理解が深まりました。

 今後も現地とは交流を続ける予定です。


 この体験談は写真と一緒に羽衣学園のHPで見れます。
 http://www.hagoromogakuen.ed.jp/wn040123_3.pdf

2.日本とサバ州の環境教育学習を交換する試み

井口 次郎

 BBEC環境啓発コンポーネントでは教員、政策決定者、開発事業者、NGO、ジャーナリストの五つのグループを主要なターゲットとして、生物多様性保全に向けて彼らが行動を変化させるモデルづくりをしています。このうち、教員については、自然保護の重要性を生徒達によりよく教えるようになることを目標としています。

 日本の学校との環境教育についての交流は、その一環であり、交流を通じて、教員が環境教育に関心をもち、環境教育の能力を高めることが期待されます。

 Tamparuli中高校は、日本との交流の最初のモデル校であり、今年の10月から、釧路市立柏木小学校と電子メールの交換をはじめました。Tamparuli中高校からはモクタールディン・ハルン先生、柏木小学校からは川崎民子先生がそれぞれの学校の紹介や、環境教育活動を紹介してきました。近々、両校をテレビ会議(テレスクリーン会議)の設備でつなぎ、教師・生徒が交流相手の顔を見ながら、環境教育活動の発表や、今後の交流のアイデアについての話し合いをすることを予定しています。

なお、Tamparuli中高校は生徒数1670名。教員数80名。マレーシアの中学校で一般的な、午前と午後の二部制をとっています。サバ州州都コタキナバルから、キナバル山に向かう道を車で40分ほど行ったところにあります。トヨタ財団の環境教育省を受賞したこともあります。

 また、釧路市立柏木小学校はNHK教育テレビ「たったひとつの地球」という番組を軸に集まっている全国の小学校のひとつで、番組にも出演したことのある環境教育に積極的な学級です。同校の概要や同校が行っている環境教育については以下のホームページをご参照下さい。

http://www.kashiwagi-e.kushiro.ed.jp/ 

 日本の学校は、4月にこちらに短期専門家(環境コミュニケーション)で来ていただいた関西大学久保田賢一教授から紹介されています。上の2校以外にも関西の高校がサバ州との環境教育の情報交換や現地訪問を開始しています。

 プロジェクトとしてのターゲットは教員であることから、まずは教員レベルでの交流を重視しています。とは言っても、教員をターゲットに選んだのも教員から子供への波及効果を狙ってのことですから、今回の交流に生徒達もどんどん参加してこそ、教員啓発のモデルになると考えています。ちょっと前に柏木小学校から、子供たちの手書きの手紙と同校が出演したNHK番組のビデオを一緒に送る準備をしています。

3.日サ交換学習への期待

草野 孝久

 BBECプログラムとしては、こうした日本=サバ州の学校間での交流が盛んになり、お互いに環境教育の方法を学び合い、お互いの自然や文化を知ることにつながり、何よりも国際親善が進むことを期待します。遠隔交換学習で知り合った日本の学校がサバ州を訪れて、サバ州の学校と一緒にボルネオの自然を体験しながら、交流をさらに深める動きが盛んになればよいと思います。

 日本の学校が当地を訪問し熱帯森林の自然環境理解学習を行うことは、交流を持つ現地校の生徒への刺激になり、こちらの教師が手法を学ぶことができ、そして日本から来られる方々がエコツアーに参加し、交換会場の設営などに地元の住民の協力を得ることなどで、地元の地域社会へお金を落として頂ければ、経済的なインセンティブにもなり、地元社会のさらなる環境保全への参加を促進することができます。

 参加者一人あたりの負担を2〜3千円増やすことで、現地の生徒や学生2〜3人の参加を負担することが可能です。そうすることで、より多くのサバの児童や学生が、自分たちの住むボルネオ島が国際的にすばらしい自然を有していること、自分たちが世界的にも重要な生物多様性を保全する役割を担っていることなどを認識してくれるようになります。日本から来られる方々も、これによりサバの貴重な自然を守ることに貢献でき、また、サバの友人を得ることができれば、生涯にわたる財産になります。

 中高校だけでなく、大学レベルでの交流も促進したいと考えています。

 こうした交流は、当初はBBECプログラムを通じて進めていきますが、JICAの支援がなくなっても持続していけるようになることが目標です。

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