BBEC閣議で報告される
2003.8.19
草野孝久
協力を開始し約17ヶ月、ついにサバ州の閣僚達に私たちの技術協力のことが紹介されました。

8月6日の閣議の日、科学技術室長モクタール氏は朝からかなり緊張気味。「閣僚達の前で話すなんて経験は初めてだ」と話しも上の空。4つのコンポーネントの長も呼ばれましたが、サバ州政府機関のプログラム調整員として全体発表の大役を仰せつかったようです。

この閣議でのBBEC紹介は、この4月から主席大臣科学技術顧問となったマキシムス氏が発案して実現させたものです。この主席大臣顧問のポストは、従来無かったもので、この3月末に新主席大臣となったムサ氏が新たに設置しました。与党連合の中でも閣僚ポストを一つも貰ってないサバ統一党の副党首マキシムス氏を、顧問に据えたのです。

このマキシムス・オンコル氏は環境保全肌で、さっそく森林管理事業にメスを入れ、契約どおり森林復旧をしてなかったり、政府へのロヤリティを納められないコンセッショナー(受託伐採会社)2社との契約を破棄させ、その他にも契約どおりに管理してるかどうか調査を続けています。政治家達や財界から、森林管理事業そのものを見直すべきだとの声が挙がりましたが、これは自分たちの息のかかった会社も伐採事業に参加できるかも知れないとの目論見で悪のりしたものらしいです。主席大臣が「事業そのものの方針は悪くない、方針どおり管理してない会社との契約を見直すのみ」と、ぴしゃりとやったのでおとなしくなってます。

さて、話をBBECに戻しますと、新主席大臣の組閣とともに少しの省庁再編成があり、それまでの観光環境科学技術省が観光文化環境省となり、モクタール氏が室長を務める科学技術室が主席大臣府組織になりました。このマキシムス主席大臣顧問は、モクタール室長の上司となったわけです。モクタール氏が、マキシムス氏になんどかBBECの話をしていくうちに、これは重要なことだから閣議で報告せよとなったと言うことです。

当然、外国人は閣議の席には出しては貰えないので、私はモクタールさんの報告を楽しみに聞きました。

主席大臣がコンピュータの立ち上げなどで時間を喰ったら怒り出す方だそうで、当日モクタール氏はそこが一番心配で、緊張が解けないまま発表したそうです。閣僚からは、自然保全に前向きな意見が相次いだものの、内容は多くが「住民の環境意識を挙げろ」という注文で、モクタール氏はその対応で汗だくだったとのこと。「期待感を感じることができた」とやる気を見せてくれたのは頼もしい限りです。

新主席大臣にはまだお目にかかる機会が無く、大きな行事もないので招待もできないので、閣議発表ということでBBECのことを認知して貰えて一安堵です。

ところで肝心の主席大臣の反応はどうだったのか聞いてみますと、「BBECは続けろ!」と一言だけだったそうな。

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