プログラム・ロゴ決まる
2003年2月15日
井口 次郎
ボルネオ生物多様性・生態系保全プログラムでは、このたびプログラムのロゴタイプのコンテストを実施しました。コンテストには合計101点の応募作品が得られ、最優秀作品がプログラムのロゴタイプとして採用されました(下図)。

最優秀賞を射とめたのは、コタキナバル在住の23才の会社員カシアヌス・ガブリエルさん。サバ州の生物多様性を象徴する、東南アジア最高峰キナバル山のシルエット、熱帯雨林の巨木、アジアゾウ、モーレンカンプ・オオカブトムシなどの姿を合わせたロゴタイプとなっています。


今回のロゴタイプ・コンテストは、本プログラムの4つのコンポーネントのうち「環境啓発コンポーネント」の活動の一環として行われました。コンテストのねらいとしては、共同事業のシンボルとなる良いデザインを一般から得ることに加え、サバ州の人々に本プログラムを知ってもらい生物多様性保全への関心を深めてもらうことがありました。


ロゴタイプの公募は、昨年9月から11月の期間中に、サバ州内の学校と政府諸機関にポスターを配布して行われました。集まった応募作品の中から、州官房長と本プログラムの4コンポーネント長らにより入賞作品が選ばれました。そして、2月7日に開催されたプログラム開始一周年記念も兼ねた式典にて、最優秀賞をはじめ8名の入賞者に対して、州官房長から表彰と賞金の授与がなされました。表彰式の模様は、国営テレビ放送および地元新聞でも報道されました。


一般市民の公募参加や報道などを通じて、今回のコンテストは本プログラムを通じての州政府とサバ大学の自然保全への取り組み、そして日本の技術協力の広報という点からも成果をあげたといえます。


コンテスト応募作品のデザインはどれも興味深いものばかりで、それ自体がサバ州の人々の自然環境に対する意識を知るための良い参考資料です。たとえば、応募作品の中にはサバ州には生息していないマレーバクやトラを描いたものもいくつかあり、このような自然環境関係のイベントに関心を持つ人でさえ、足元の自然について正しい知識を持っていないことを示しています。また、絵的な複雑なものを好み、私たちが考えるシンボルとしてのロゴとは大分違う感覚です。


本プログラムの環境啓発コンポーネントでは、サバ州の人々の環境意識を高める活動を計画的するために、まずはこれまでサバ州で実施されてきた環境啓発キャンペーンの評価分析や州民の環境意識調査などを行っています。本格的な啓発キャンペーンを実施する準備としての現況把握の段階です。


他方、実施機関の能力向上という観点からは、Plan-Do-Seeに沿った段階的なプロジェクト実施のみならず、試行錯誤による学習も必要です。このため、これまでウェブサイト立ち上げ、ニューズレター発行、展示会、ラジオ放送、そして今回のロゴタイプ・コンテストなどの活動をパイロット活動的に実施してきました。これらの試行的キャンペーンを通じて、実施機関がサバ州民の環境意識を把握し、環境啓発をどう実施すべきかを学んでいます。効果の薄さや効率の悪さの原因が理解され、政府公報やNGOなどの環境保全キャンペーンがもっと市民の環境保全意識を向上できるようになることを目指します。

上へ
閉じる

JICA