ドゥスン族 キノロソドン村の森林伐採の現場
 藤田 七恵
無我夢中で過ごした4日間は私にとって、一生の思い出になる時間になりました。

キノロソドン村で過ごして私は色々なことについて大きく考え、成長できたと感じています。

バスと電車にゆられて着いたその村は、私の住んでいる環境とは違い、衝撃をうけました。山の緑で囲まれた高床式の家に、その家を行き来している鶏や、犬や猫。虫が沢山飛び交ったり、夜には明かりにヤモリが集中する。川で沐浴をしたり、テレビの世界でしか見たことのなかった状況が現実に目の前にあって、驚いたのと、自分がここでたった4日でも過ごす事ができるのかと不安な気持ちが起こりました。初めは虫が出るたび大騒ぎして、村の人に不快な思いをさせたかもしれません。しかし、少し嫌な顔をする村の人の表情を感じることが出来たので、我慢しよう。と、せっかく笑顔で迎え入れてくれた村の人たちともっと心が通じ合えるように、沢山話が出来るように挑戦してみよう!と思うことが出来ました。そう思うことが出来たのは村に着いた日の夕飯くらいで、自分的には早く思うことが出来たと思っています。

それからは本当に楽しい時間ばかりでした。私を含め6人が村長の家に宿泊しましたが、隣の家に宿泊していた2人もご飯は村長の家でしたし、皆で村長の家で過ごしたような感じでした。トラックの荷台にのって、山の中をドライブしたり、森林伐採の現場を見て、自分なりに考えを持った事。とても険しい山の中を、ひっかきながら、泣きそうな思いで登った事。つり橋を渡り、村の中歩いて見て回った事も、私の住んでいる日本ではとても経験できない貴重な体験でした。

生活の中で村長はいつも私たちを思いやってくださっていました。外出する時は知らない間に私たちの寝泊りしている部屋に鍵をかけてくださったり、犬や猫がしつこくまとわりつくと退かしに来てくれたり、洗濯物も、乾きやすいようにかけ直してくれていたりと、本当に気を使っていただいていたと思います。しかし、それに甘えすぎていた部分もあったかもしれないと少し反省しています。

少し残念だった事は、村の普段のありのままの生活が見られなかったことです。朝起きてから夜寝るまでの間、私たち学生と村長との9人で過ごしていたので、他の村の人々とほとんど接する機会がありませんでした。ご飯もいつも9人で食べていたし、他の家族が食べている所を4日間のうち、一度も見たことがありませんでした。村長以外は英語がほとんど話せないということもありましたが、他の村人とのコミュニケーションがとても少なかったのです。他の人がこの家で生活しているとは思えないほど、トイレに行くのも、シャワーを浴びに行く姿もみることはありませんでした。村の自然を堪能し、貴重な体験は出来ましたが、その村の生活を見ることはできませんでした。だから、普段どんな食事をしているのか、どんなしきたりがあるのかとかを見ることが出来なかったのが残念でした。村長以外は日本人を招く事に反対しているのではないか?と感じた時もありましたが、最後の夜は多くの人が集まって晩餐し、ジェスチャーや、英語や知っている少しのマレー語でコミュニケーションがとることが出来て、私たちに興味を持っていてくれたことが分り、安心しました。そしてとても愉しい時間を過ごす事が出来ました。出来る事なら初めの夜にこの様なコミュニケーションをとれる時間があったら、村の人たちともっと仲良くなれたのにな・・・と思いました。

森林伐採の現場を見たり、村の人々が「ごみ」に関して関心のないことを感じたことなど、環境について多く考える点もありました。環境についての視野が広がり、考え方の視点も変わったと感じています。そうゆう点も含め、今回このエコツアーに参加して得たものはとても多かったと思っています。この機会を与えてくださった方々に本当に感謝して、これからキノロソドン村がエコツアー受け入れ先として活動していくことに、出来る限りの協力をしたいと思っています。

本当に貴重な体験をする機会を与えてくださってありがとうございました。

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