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ボルネオの自然
開発業者タスクフォース・デラマコ保存林スタディーツアー報告(PAC)

高橋正弘

PACで活動をしている開発業者タスクフォースは、3月13~15日にサバ州東部に位置するデラマコ保存林へのスタディーツアーを実施しました。開発業者タスクフォースには、開発業者に対してアプローチを行っている行政機関が多く参加しています。今回は現地視察として、持続可能な林業経営・生産林地の管理を実践しているデラマコ保存林を見学しました。森林局がデラマコ保存林で行っているのは、持続可能な林業を成立させ、環境の価値低減をもたらすような森林伐採を防ぎ、同時に経済的にも維持可能な仕組みを築くことです。デラマコでは、その全域を約140に区画し、毎年2〜3箇所の区画で慎重に伐採計画を立案して木材生産を行っています。デラマコの木材生産の特色は、皆伐でなく択伐を行うことで、まず最低限の作業用のアクセスルートを確保し、環境に負荷を与えないよう空中ケーブルなどを用いて木材の搬出を行い、択伐後はその箇所に植林をして林地の回復を図るなど、持続可能な林業を目指して努力していることです。一度択伐を行った区画は、次に伐採を行うまでの約40年間、回復の程度についてのモニタリングが行なわれています。またここで産出された木材には森林認証が付与され、オークションではプレミアがつき、欧州各国などが高く購入しているそうです。

開発業者タスクフォースは、他のタスクフォースのメンバーにも今回のスタディーツアーへの参加を呼びかけ、それに応じた政策決定者やジャーナリスト、NGOなどのメンバーが参加しました。そのため今回のツアーはタスクフォース横断型の事業とすることができました。またこのスタディーツアーに先立って、2月17日に森林局から講師を招いて事前学習会を開催しました。実際に現地に入る前に事前学習会で学んだことで、観察する目が養われたと同時に、この試みについて現地のスタッフと事業に深く議論することができました。単発的に事業を行うスタイルから、関係者間で協力しあい、さらに深い学びとなるような事業を企画し、実施していこうという意識がPACに参加してきたサバ州の人たちに芽生えてきています。

写真:空中ケーブルを用いた木材搬出

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