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ボルネオの自然
クロッカー山脈公園

2003年1月
米田 政明

クロッカー山脈は、キナバル山の南側に広がる山地です。標高1,800m前後の山が、サラワク州国境近くまで連なります。コタキナバルや、ツゥンク・アブドール・ラーマン海洋公園の島からもその山脈を見ることができます。この山地の大部分が、クロッカー山脈州立公園に指定されています。面積は1400平方キロメートル、これは沖縄島より少し大きく、シンガポールの2倍以上になります。


クロッカー山脈公園の自然

クロッカー山脈公園は、1000万年前に隆起した堆積岩が基盤となっています。この地域の年間降水量は多いところで4000mmに達します。雨水は、比較的もろい堆積岩を侵食し、谷は深く急斜面地が多くあります。その険しい山地の大部分は熱帯林でおおわれています。標高900m以下は丘陵熱帯林で、直径1mを越える大木もあります。標高900mから1300mは低山地熱帯林を構成し、ラフレシアが多く見られる「ラフレシアライン」となっています。標高1300m以上では、一年中湿度の高い熱帯雲霧林になり、木の幹はコケに覆われています。オラウータンは標高300m以下の低地に生息するのが普通ですが、クロッカー山地では標高1000mあたりまでオラウータンが生息します。しかし、生息数はごくわずかです。また、マレーグマ、ウンピョウ、サイチョウ類、など多くの野生動物も生息します。残念ながら、これらの動物の姿を直接見る機会はあまりありません。植物では、ラフレシアの他、この地域を特徴づける多くの種類のシダ類、食虫植物、ラン、野生ショウガ類などを見ることができます。公園周辺の丘陵や谷沿には、伝統的農業を守っている集落が点在します。


クロッカー山脈公園への行き方

クロッカー山脈の東側にある内陸盆地部とコタキナバルを結ぶ道が、クロッカー山脈公園を南北2箇所で横切っています。北側の道は、標高1800m近くの峠を越えてタンブナンへ達します。この道の途中に、クロッカー山脈公園に森林帯を見ることができます。東のタンブナン側には、ラフレシア保護センターがあります。南側の道は、コタキナバルからパパールを経て、内陸盆地のケニンガウに達します。ケニンガウを見下ろすところに公園の中央事務所とインフォメーションセンターがあります。また、公園のシダを一同に集めた「シダ園」と昆虫の集まる植物を植えた「昆虫園」が公園事務所に隣接してあります。さらに4輪駆動車を使えば、コタキナバルから最短一時間で公園の北西端にある、イノボンビジターセンターに達することもできます。イノボンビジターセンターからは、コタキナバルの街を一望の下に見渡せます。


クロッカー山脈公園へのアク


クロッカー山脈公園


雲霧林


マフアの滝

 

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