BBEC
ボルネオの自然
ボルネオ島の熱帯林は「生命の宝庫」

2003年1月
橋本 佳明

ボルネオ島の熱帯林は「生命の宝庫」と呼ばれ、地球上で最も豊かな生物多様性を有するホットスポットの一つです。今、その貴重な多様性が伐採やアブヤシ・プランテーションによって消滅の危機に瀕し、同島の「自然遺産」を早急に保全することが人類社会全体の課題となっています。

しかし、同島の生物多様性は、人類の自然遺産であると同時に、同島に住む人々にとっての「地域の自然」です。同島の「人と自然の共生」実現には、地域の人々が自らボルネオ島の貴重な生物多様性の価値を認識し、それをどのように保全しながら利用していくのかを考える力をもつことが必要です。外部の人間が、その貴重性をいくら訴えたところで、そこに住む人々が主体的に行動しなければ、自然は守れないのです。

1998年、私は生物多様性保全先進国であるコスタリカを訪問しました。ここでは、国立生物多様性研究所(INBio)を中心とした各研究機関の専門家が、地域住民のトレーニングを行い、彼らを技官(パラタクソノミストなど)に雇用して、1)インベントリーや、2)生物多様性情報のデータベース化、3)自然保護区のフィールド・スティション整備、5)エコツーリズムなどに取り組んでいました。コスタリカが、生物多様性を維持しながら、それを活用して地域の発展を推進するEco-developmentに成功した理由の一つが、ここにあります。

東南アジアには、生物多様性のホットスポットが多く存在しているにも関わらず、コスタリカのような生物多様性保全プログラムが行われている地域、国家は存在しません。BBECの活動がボルネオに専門家を育て、そして、彼らが地域の住民を啓発し、同島に東南アジア地域に初めてのEco-developmentが実現することを信じています。

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